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Theatergoing -1-
Mon.14.01.2013 Posted in @Theater
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たまには舞台の覚書など。

★の数は5点が満点です。


『Silence! The Musical』@The Elektra Theatre ★★★☆
673 Eighth Avenue (at 42nd Street), New York, NY


オフ・ブロードウェイでロングランしていた(12月31日で一旦閉幕。ただし、今月18日からリニューアル・オープン)ミュージカル・コメディ。例の『羊たちの沈黙』の爆笑パロディです。
オフにしては出演者も多く、特にレクター博士役は歴代、結構な豪華キャストが勤めてきた舞台。

内容としては、顎が外れそうになるほど映画そのまんま。
臆面もなく。。。というか、シーンそのものだけでなく、映画版のキャスト(ジョディ・フォスター、アンソニー・ホプキンス、アンソニー・ヒールドら)の台詞回しや発音のクセ、仕草の特徴などを丸パクりして、かつそれを笑い倒すというショウ。

曲は割りとオーソドックスなミュージカル調で、たとえば「I can smell your ××××」とか、映画版および原作で印象的に使われる台詞や卑語を歌唱中これでもか!と言わんばかりに朗々と歌い上げる。真顔で。ええと、ミグスではなくて、レクター博士が(笑)
ちなみに、オープニングでは、エキストラが羊の被り物に蹄をつけてわらわらと出てきて、よろよろと踊る。
レクター博士の有名な脱獄&顔面皮剥ぎシーンは、お面で表現。看護士バーニー役は、アフロアメリカンの女優が人差し指と中指を揃えて口元にかざして(つまりヒゲ。って、バーニー役ってヒゲはつけてなかったと思うが)代役。
ああ、馬鹿(笑)


阿呆で馬鹿馬鹿しくて、大変面白かったです。わたしはとても好き。
ただし、同様の映画のパロディものとしての完成度は、同じくオフの傑作『The Toxic Avenger The Musical』には及ばず。まぁ、元ネタの破壊度が違うからそれは仕方なし。



『Golden Boy』@Belasco Theatre ★★★★★
111 West 44th Street, New York, NY


オンのストレート・プレイ。リバイバルです。
ブロードウェイ初演は1937年。Clifford Odetの戯曲。舞台がヒットした後にウィリアム・ホールデン主演で映画化、彼の出世作になったらしい。わたしは未見。

来月21歳になるという、まだほんの子ども。
青い青い、純朴なイタリア系移民の青年が、将来有望なヴァイオリニストとしての道を捨て、一攫千金を狙ってボクシングの世界に飛び込んでいく。その彼の選択は当然、彼をこよなく愛する父をはじめ周囲を混乱させ、本人の中にも常に血を吐くような葛藤があって。。。というお話。

これは傑作。しみじみと心に沁み入る、本当に素晴らしい舞台でした。脚本よし、役者よし、演出よし、美術よし。何も言うことはなし。素敵な舞台をありがとう。
真剣に人生を生きていればあらゆる局面で、常に選択をしなきゃならないことだらけで、それをやめるということはすなわち前に進むのを諦めるということである。そんなの生きている言えるのか?と突きつけられる。
そこのあんた、ちゃんと生きてるか?と。


主役のジョーを演じるのは、やはりリンカーン・センター製作の『War Horse』でオリジナルのアルバートを演じたSeth Numrich。彼は実に素晴らしい。これからどんどん、メインストリームに出て行くだろう。
アップを多用する映画でも、彼ならいけると思います。甘いマスクで、表情が繊細でとても良いのだ。
青年期独特の線の細さ・一瞬で過ぎ去る儚さ。それが故の尊さをあますところなくその全身で伝える、説得力のある佇まい。

ほかにも錚々たる役者が出ていますが、本舞台がブロードウェイ・デビューとなったYvonne Strahovskiはとても印象的な演技、そしてトレーナーTokioを演じたご贔屓Danny Bursteinがやはり、最高に素晴らしい。

すべての人にお勧めしたい舞台。必見。


『Cougar the Musical』 @St. Luke's Theatre ★★★☆
308 West 46th Street, New York, NY


オフのミュージカル。
これは思わぬ拾いもの。

タイトル通り妙齢の(というか、若干とうの立ちまくった)女性3人の、それぞれの生き様と恋模様をつづった作品で、Sex and the Cityのドメスティック版というか身も蓋もない版というか。つまり、リアル。

3人のうち1人は離婚したての主婦。離婚は2回目で娘が1人。
彼女は子どもたちのBirtyday Partyのコンパニオンなんかをして小遣いを稼いでる素朴な人で、服装も(登場したときは)コンサバで野暮ったい。美人なんだけど、自分に全然自信がなくて、これからどう生きていったらいいのかさっぱりわからなくて途方に暮れている。

もう1人はマンハッタンでその名も"Cougar Bar"(おすすめドリンクはCougartini・笑)というバーを経営している、どう見ても50代後半の女性。ブリーチした金髪の、下品で派手で小太りで、一見「おばさんくさい」外見なんだけど、どこかコケティッシュで可愛らしい。暇さえあればデート・サイトで新しいBoy toyを探している。長年の付き合いの同年輩のBF(電話の向こうだけの出演)もあり。

もう1人は、バリバリのキャリアを持つEditor。彼女は50手前くらいの年齢かな。彼女だけアフロアメリカン。
NYのCougarたちの生態を本にしようと、日々奮闘取材中。Sex and the Cityのキャリーみたいな設定ですね。
彼女はどこかで見たことがあるな、と思っていましたが、数年前までCHICAGOでヴェルマ役兼ダンス・キャプテンを務めていたそうです。わたしはヴェルマ役の彼女を多分、見ていると思う。
本作でもコリオグラフィー担当。嗚呼、NYの役者の層の厚さよ。。。

上記3人の女優たちに対して相手役は男優1人。彼が早変わりで6役くらい(女役もあり)演じます。
ソウルフルな、バリエーション豊かな楽曲、ダンスも良し、歌唱良し。
テンポよく進む笑いあり涙ありのストーリー、役者の演技も良い。

なにせこんなタイトルなんで、客席はグループできている妙齢(以上)の女性たちで埋まっていました。
男性もちらほらいたけど、皆様苦笑いを浮かべつつ、客席で小さくなっている、というか。
良い光景でした。

わたしが、ああニューヨークが好きだな、と思うのは、オンの大作よりも、こういうバラエティに富んだ、しかも質の高い芝居を、オフやオフオフで日常的に安価に楽しめるところ。
Cougarをテーマにした、下世話であけっぴろげで、でも、とことんハートウオーミングなミュージカル。
こんな舞台で、一生懸命働いた自分にさりげなく乾杯してその一日を締めるなんて、NY以外ではまず、あり得ないだろう。

主婦の彼女が、若い大学生の男の子との恋を経て、そして別れて最後に、飛びっきりの晴れやかな笑顔で言う台詞「Finally, I'm in a relationship...with ME!」には、思わずホロリとしました。
そうこなくっちゃねェ。
人生そうでなくっちゃ、嘘だよねェ。




・・・ほんのひとこと覚え書きのつもりが長くなったんで、続きはまた別項で。




あ、順序は観た順です。

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