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『Blithe Spirit』
Tue.01.12.2009 Posted in @Theater

BlitheSpirit1.jpg


小説家のチャールズ・コンドミンが、小説のアイデアを得ようと、自称霊媒のマダム・アカーティーを招いて、自宅で降霊会を主催する。

が、冗談半分で催したその降霊会で、なんと彼らは、チャールズの前妻のエルビラの幽霊を呼び出してしまう。
しかし、エルビラの姿はチャールズ以外には見えない。

最初は戸惑い困惑していたチャールズだが、生前熱愛していた妻の誘惑に抗えず、そんなチャールズに、彼の現在の妻・ルースは嫉妬も手伝って、次第に苛立ちを募らせていく。

ルースは、エルビラをなんとかあの世に戻そうと、必死で手を尽くすのだが・・・




上に書いたシノプシス、どこかで読んだことがあると思われる方をいらっしゃいましょうが。

わたしが書いているんです。


ここで。



そう、この芝居は。
『High Spirits』の、プレイ版。


bstop.jpg



というか、こちらが、オリジナル。
ノエル・カワードの戯曲です。



一応、比較対照のためにね、とか何とか言いながら。
『High Spirits』ばかりを、しつこくしつこく語って。

元ネタたるプレイについて書かんのは、いかにも片手落ちであろうと。


そんなわけで、さくっと書いておくことにします。

さくさくっと。




キャストは、こちらは、超・豪華でございますよ。
皆、非常に素晴らしかった。



インチキ霊媒たるマダム・アカーティーには、大御所。
アンジェラ・ランズベリー。

blithe_spirit_broadway.jpg



わたしはTVを観ないので、この方の”ジェシカおばさんのなんたら”とかいう人気ドラマシリーズは、全く存じ上げません。

てか、わたしにとってはこの方は、何と言っても。


『Sweeney Todd』のマダム・ラヴェット。



でございますよ。
オリジナルの。


でね。

先日のトニーで助演女優賞受賞のスピーチを拝見したときも、とっても印象的だったのですけども。

この方、たいへん大柄です。


背が高くて、手足が非常に長い。
んでもって、お顔もね。

くっきりはっきり。
メリハリのきいた目鼻立ちでいらっしゃる。

つまり、ナマで見ると。
非常に、舞台映えがする役者さんでした。



なにせご高齢なので。

どうしてもね。
肌の衰えとか。

加齢による表情筋の緩みとか、そりゃ、あるわけですよ。

お年寄りになると、人間って、誰しも。
筋肉の衰えによって、多少は、表情が乏しくなってしまうものなんですけども。


これだけ具がデカいと、そのへんのハンディを補うんですね。


つまり、遠くからでも、くるくると変わる表情が、とてもよくわかるの。


むろん、演技も、たいへん達者であられるし。
体の動きも、カクカクしていて面白くってね。

濃いいキャラを、嬉々として演じておられる様は観ていて楽しく、また頼もしかったです。





色男・チャールズ役には、出ました。


ルパート・エヴェレット。



bs3.jpg



イギリス製の美男の代表といえば、何と言っても、このお方ですよね。
間違っても、ジュード・ちんくしゃ・ロウなんかじゃないぞ。
(極めて個人的に)



で。

いやァ、実に色男でした。

笑ってしまうほどに。


ほんに良い男。
水も滴る系の。


長身だし、渋さもあるし。
演技も巧いです。



色男っぷりでは、決して。
わがおやっさんも負けてはおりませんが。

背の高さと声の良さでは圧勝だし!
(そこか)


それに、姿の美しさだって互角。
ザ・色男としてはどっこいどっこいと、確信してはいますけども。



ただ、なんていうのか。

ルパート・エヴェレットは、そこは生粋の。
モノホンの、英国紳士なわけで。


英国上流エスタブリッシュメントの慇懃無礼なかんじとか。
寡黙な雰囲気とか。

一見、一分の隙もないような風でいながら、内面はちょっと女性的というか。

アメリカ人とは全然異質の、微妙な繊細さが。
いかにもこう、「じぇんとるめ~ん♪」でしてね。


たいへん、よろしかったです。



・・・遠目で見ると、ちょっとね。


モアイに似てますけどね!
(顎が長いんだよ顎が)



新旧両嫁の間での右往左往っぷりも、この人の方が、全然。

冷たく、突き放したようなかんじね。

わがおやっさんの場合、かなり色々な場面で。
周章狼狽って演技ですし。

より、天然が入っております。

少なくとも、両嫁を、自己都合は甚だしいにせよ、きちんと愛しているというね。
彼なりの一途さが、しっかり伝わってきましたし。

実際、ミュージカル版は、そういう台本になっているんですが。


ルパート・エヴェレットのチャールズは、そもそも最初っから。
どちらのヨメのことも「等分に愛していない」かんじ。

自分が一番大事なのね。
どこか他人事的な冷たさ、美男だけど自己中のエゴイストってな雰囲気が、でも、なんか良いんだな。

淡々として、薄情で。



ルース役のジェーン・アトキンソンは、ヨーク・シアター版より圧倒的に、説得力のある役作りをされておりましたですね。

ヨーク・シアター版だと、ルースの計算高さが表に強く出すぎて。
世話女房を気取った、どうもおためごかしなイヤな女だな、と。

観客に思わせなくもありませんでしたが。

そのへん、この方は、非常にうまく処理しておられた。


実際、見た目的にも、ルパート・エヴェレットのチャールズより、遥かに年上に見えますので。
余計、お母ちゃん的な女房っぷりが際立ったし、また。

それが自然に感じられたんだと思います。




が、キャストの中で、何と言っても素晴らしかったのは、この方。


bs1.jpg


「陽気な幽霊」=エルビラを演じた、クリスティン・エヴァソール。


もう、ほんっとに。


可愛くってねぇ~。

まるで、オバQ。
仕草や声が、ふわふわニヤニヤしていてさ。

コケティッシュで、ほんとに、お化けみたいなんですよ。


わたしがチャールズなら、とり殺されようがなんだろうが、訳知り顔の姉さん女房なルースより。


絶対、こっちを。


無条件に選択します。


どう考えても、女としてはこちらの方が魅力的だもの!



この人も長身で。

腰の位置が高くて、立ち姿が、非常に綺麗な女優さんです。


なにせ、エルビラは、お化けでございますから。
ふわふわっとした、オーガンジーか何かの白いイブニングを着て、スルスルと音もなく舞台を動き回るんですね。

それがもう、本当によくお似合いなんです。


なんか、彼女が動くと、その後に、金色の燐粉が。
キラキラ舞っているように見える。

そういう、オーラがあるのね。



彼女は、ミュージカル女優というイメージが、わたしには強かったんですけれども。

ストレート・プレイでも、こないに魅力的とは思わなんだ。


大ファンになってしまいましたよ。




ちなみに。

たいへん粋なことに、この芝居は幕間に、ノエル・カワードが作曲した曲を流すんですね。
別に"High Spirits"じゃないんですが。

で、それがまた、粋だったりするんですが。


それらの曲の数々を歌っているのは、クリスティン・エヴァソールです。


ね?
粋でしょう?




そんなわけで。


この、異様に濃いメンツでのプレイ版も、わたしはかなり気に入りました。


観たのが千秋楽でなければ、もう1回くらい観ても良かったな、と。
そのくらい、好きな芝居であった。
(そう、楽日だったんです)





bs4.jpg




お洒落で粋で、軽くてコケティッシュで、皮肉で。
台詞の応酬が、とても洗練されていて。


人間愛に溢れている。


落語の人情噺みたいです。



ノエル・カワードって、本当に良い作家ですね。



わたしは、この人の『Private Lives』とか。
あのあたりの作品が、今後、どこかで上演されたらね。


絶対に観ますよ。



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comments

えーーーー

ルパート・エヴェレットじゃないっすかーーーー
えーーーーこんなに
いつのまに
ふけて
しまっていたのですかーーーーー?
って、MARIさんは、この方が好きなんだろうな~。笑

最初の写真みて、H氏かと思いましたっ!!似てませんか?

これは、英語がわからなくても観たいな~

yuricoさん

だって姐さん、ルパート・エヴェレットって確かもう五十路でしょう?
そら老けますがな(笑)
でも、やっぱりものすご~くええ男ですよ。

で、わたしは別にこの人はそんなに好きじゃないよ?
いえ、嫌いでは決してないですけども、ちょっとね。わたしにとっては、シリアスなハンサムすぎるんだよね(笑)

Hのおっさんとは、ハイ、姿形は似ているかと思います。
それもあって、同じ戯曲のミュージカル版におっさんが出たんでしょう。てか、シャレですね、ある意味(笑)

非常にお洒落な大人のためのコメディでね、衣装もとっても素敵で上品で、たいへんウェルメイドな作品ですよ。
劇作家のノエル・カワードは、既にもう古典ですから、日本語の翻訳本ももれなく出版済みです。
機会があったら是非読んでみてください。オススメっす。

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