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■MOVIE■『バーン・アフター・リーディング』★★★★☆
Mon.27.04.2009 Posted in Movie
burn-after-reading-01.jpg


ラングラー、CIA本部。

分析官のオズボーン(ジョン・マルコビッチ)は、飲酒癖が原因で、ある日突然CIAを解雇される。
彼は腹いせのために自伝を執筆してCIAに報復をしようと決意する。

一方、彼の妻で小児科医のケイティ(ティルダ・スウィントン)は、財務省連邦保安官のハリー(ジョージ・クルーニー)と不倫の関係。

彼女はオズボーンとの離婚を有利に進めるため、弁護士の指示で秘密裏に夫の情報を引き出していた。

その中には、遅々として進まない執筆中のオズボーンの自伝も含まれていたが、そのCD-ROMを、スポーツクラブの従業員のチャド(ブラッド・ピット)とリンダ(フランシス・マクドーマンド)が拾ったことから、CIAを巻き込んだ騒動が巻き起こる。



製作・脚本・監督・編集は、ジョエル・コーエン&イーサン・コーエン。





「読んだら燃やせ」ですよ。


読み終わったら自動的に爆発するメッセージ、なんてのもありますよね。
定石ですよね。


そうですよね。
それって、スパイたるものの基本中の基本ですよね。

アルファベットで言うところのA。
いろはの「い」ですよね。

ったりまえですよね?



そう。


上のおちょくり文章からも既におわかりのことと思いますが、本作はつまり。

思いっきり。

大国アメリカの大CIA様を。


コケにし。

徹底的に嘲笑した、痛烈なパロディ映画です。


いきなりラストに話が飛んで恐縮ですけども、エンド・ロールに流れる曲が、これ、大笑いですよ。
まぁいいから、ちょっと読んでみてくださいよ。


Who can kill a general in his bed?
Overthrow dictators if they're Red?
Fucking-a man!
CIA Man!

Who can buy a government so cheap?
Change a cabinet without a squeak?
Fucking-a man!
CIA Man!

Who can train guerrillas by the dozens?
Send them out to kill their untrained cousins?
Fucking-a man!
CIA Man!


どうよ?

ほんのサワリでコレですよ。
もう、最高です。

このハードな曲のオーラスはね。


「Fucking-a man! CIA Man!
Fucking-a man! CIA Man!
Fucking-a man! CIA Man!
CIA Man!/CIA Man!/CIA Man!/CIA Man!/CIA Man!

C・I・A 」

・・・で終わります。


で、曲と同時に、映画も終了する、と。



か・・・。


カッコイイねぇ~。
(滂沱)



そんな最高にクールなラストに、思いっきり痺れたわたくしですが。
映画そのものも、非常にクールで、お間抜けでしたよ。

って書くとまた、「どっちやねん!」と突っ込まれそうですが。

これには、ちゃあんと理由があるのですよ。



「間抜け」っていうのは、登場人物が、です。

CIA様のえらいさんから、スポーツジムのヒラ従業員まで。
みんながみんな、そろいもそろって。


えらいこと 阿呆。


なんです。


どいつもこいつも揃ってアホ。
目の覚めるようなバカ。
(リチャード・ジェンキンスは除く。理由は後述します)


と言うよりも。

正確には、登場人物が阿呆と言うよりは。

やっていることが、とにかく。

悉くトンチンカンで、自分のことしか考えていない上に。

その自分自身のこと(立ち居地から文字通り「やっていること」まで)さえもが、全く見えていない、という。

そのどうしようもないめくらっぷりが、容赦ないんですよ。

だから、必然的にね。
俯瞰視点で観ている我々観客には、彼らが、救いがたい阿呆に見えるの。

そういう、捻った意地悪が横溢した作品なの。


で、その意地悪さ加減がね。

実にこれがまた、クールなんだな。

だから、お間抜けでクールという表現は、別に全然矛盾していないのです。
だって、その通りなんだもの。

コーエン兄弟の持ち芸だね、この味は。


『赤ちゃん泥棒』とか『未来は今』のような、ハートウォーミングな作品もいくつかあるコーエン兄弟ですが。

本作のようなダーク&ダーティーなブラック・コメディは、やはりね。

彼らの本領発揮というか。
より、イキイキしている気がします。

カメラも、脚本も。


わたしは、この二人って多分。
基本的に人間嫌いなんじゃないかと思います、ハイ。


いくら豪華キャストの競演だからといってね。
騙されちゃあいけません。

本作も、決して万人ウケはしない作品ですよ。

なぜならコーエン兄弟だからね!


わたしは大好きですけどもね。




で。


本作はマルコヴィッチ×ジョージ・クルーニー主演ってことになるんだろうと思うんですけども。
(一応)

違いますよ。



本作の主役は、このサル顔の兄さんですよ。


bar2.jpg
ブラッド・ピットさん。




・・・いや、まさか。

自分のサイトに、ブラッド・ピットの写真を貼る日が来るとは・・・!

人生何が起こるかわからんものです、ハイ。


もうね。

馬鹿丸出しなの。


嬉しいほどに馬鹿。

この人の容貌って、ほれ。
美形なのかもしれないですけども、鼻が短くて、心持ち上を向いてるじゃない?

だから、鼻血が似合うんですよ(笑)

口をぽかんと開けて、上向いてティッシュを鼻の穴に突っ込む姿が、これほど絵になるバカ面がほかにいるだろうか。いやいない。


いませんよ。
(断言)


いやぁ、最高でした。
眼福眼福。

わたしは、この人の「いっぺん死んだ方がマシな」馬鹿っぷりを。

スクリーンで拝めただけでも、大分満足です。

ようやった!


えらいよアンタ!


沢山の映画で主演を張ってきた、大スターの君だけど。
この映画のチャド役ほど、君が輝いて見えたことはなかったよ!


なんか、アタマの悪い大型犬みたい!
山盛りのペディグリー・チャムあげたい!

お手!
お座り!

ハウス!


わたしの目には、確かに。
君が、尻尾をぶんぶん振って大喜びする絵が見えたよ。


おめでとう!

本当におめでとう!
(注:心の底から絶賛していますよ)



その一方で。

ジョージ・クルーニーはいつものジョージ・クルーニーでした。

まぁ、いいんですが。
軽薄な色男っぷりも、安めのクラーク・ゲーブルみたいな顔も、きっと。

これが良いんでしょうよ。
きっと格好良いんでしょう。

演技もまぁ、無難な線で。

安心っちゃあ安心ですが。


君の芸風は、もう飽きた。
(剃刀苦情は御免蒙り申上げ候)



ティルダ”ザ・ギスギス女”・スウェントンはよかったです。
意地悪小児科医がぴったりじゃった。

てか、これ、パロディですね(笑)
例の童話映画の氷の女王役の。


フランシス・マクドーマンドの、ツラの皮の厚いおばはん演技もいつもの通り、たいへん素晴らしく。
マルコヴィッチも、居汚く飲みつぶれているシーンなんかは笑わせてくれましたけども。


サルを除いたら、わたしのツボだったのは、なんといってもこのおっさん。


burn-after-reading_1.jpg
リチャード・ジェンキンス。

あ、右の赤い服の方ですよ。


もうねぇ。

なんとも形容のしがたい哀愁が漂っていてねぇ。

美味しいんです。


おっさんってば、フランシス・マクドーマンドのことが好きでね。

機会があるごとに、彼女に。
遠まわしに、やがては直球で、何度も何度もその思いを告白するんですが。


百回言ってもスルーされる。


ザ・哀愁!
嗚呼無情!


かわいそう!


スルーされるたんびに、諦めたような、笑顔とも泣き顔ともとれないようなビミョーな表情を見せるんですが、それがね。

良いんですよ。

オズボーンにめっかったときの振り返りざまの表情も、悪意を否定するときの挙動も巧いです。
巧い上に美味しいです。

なんという味わい深さ。
滋味深いって、きっとこういう役者のことを言うんだよ。


そうよ!


中年男の哀愁は、こうでなくては!


みんな見習え!


どいつもこいつも!
(何があったのか)



まぁ、そんなわけでね。


ブラックで、ビターな馬鹿コメディがお好きな方には、たいへんオススメです。

そのテの映画はちょっと・・・な、奥様方やお嬢さん方もね。

大型犬、もとい、サルブラッド・ピットの鼻血だけでも。


観に行かれたら楽しいんじゃないか?と。

そのように、思いますです。

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comments

グラントリノといい、おっさん賛歌?を書かせたらMARIさんの右に出るものはいませんね笑!!(なんかいつも以上に乗り乗ってますね♪)いや~笑った!
最近全然映画観てなくて観たいのもイマイチないなーと思ってたんですが、この2作のどちらか観たくなりました。
実はクリント・イーストウッドはもともとあまり好きでなくて、「ミスティック・リバー」を観てやっぱダメだと思ってから観てないんですが(ミスティック・・はあまりに希望がなくて、これって映画でやる必要が?と思ってしまったんですが。。きっとやる意味はあるんですよね、少なくともアメリカ人には。あとショーンペンがどうも、デニーロとかぶってしまう。ミルクはよかったんでしたよね)
ブラピは私は嫌いじゃないというか、、面白いですよね、二枚目(だけ)なのがイヤなのか昔から色々チャレンジしてる姿が♪( エドワード・ノートンと共演したファイトクラブとかよかったかな)

みいこさん

お・・・おっさん賛歌・・・
そうでしょうか・・・?(そうだろ)

いやあのね、別におっさんやじいさんが特別好きってわけじゃなくてね、好きになるのがたまたまおっさんなんですよ!(笑)
今やもうね、55歳以下は小僧にしか見えなくってねぇ~(泣)

グラントリノと本作だったら、まずはグラントリノでしょう~。
大丈夫です。この映画は温かいし、希望あります。観てください。
ミスティック・リバーはほら、アメリカがイラク戦争に突っ込んで、一番酷かった時の作品だから。
こういう芸術家肌の人は、よくも悪くも、世相や時代の空気に、もろに反応してしまうんだと思いますよ。

>ブラピ
省略禁止!(笑)
わたしも嫌いじゃないですよ。
この人には文芸路線はもう、きっぱり捨ててもらって、こういう役でどんどん活躍して欲しい。
適材適所なら、こんなに光るんだからさぁ~(笑)

久しぶりに書き込ませていただきます。
MARI様の独特の言い回しや、
美しい表現、言葉遣いが好きで、
よく拝見させていただいています。
中でも映画に関する内容が特に好きで、
声を出して笑ってしまうほど読んでいて楽しいです。
そしていつも「じゃあ観てみよう」と、なります☆

あまりにも楽しいのでつい書きこんでしまいました。
内容に関係ない話で申し訳ないです。
でもこれからも楽しみにしています☆

のっけのポスター売ってたら買いたいっ

>55歳以下は小僧にしか見えなくってねぇ~(泣)

いったい、おいくつなんですかっ!!
こたえなくていいですっ(笑)

きゃろさん

お久しぶりです。

わたしの無駄にハイテンションかつ阿呆な感想で笑っていただければ、書いている甲斐があるというものです。
ありがとうございます!

しょーもない映画も舞台も山ほど観ているんですが、ネガティブな話は書いてもそれこそしょーもないので、わたしは書かないんですよ。
好きな作品について突っ込みつつ書き散らかすのは楽しいし、それで楽しい気持ちになっていただければなお良し、です。

またいつでも遊びにいらしてくださいね♪

yuricoさん

オネエサマ方より年下です!(笑)

だって、おっさんって可愛いじゃないですか、色々。
まぁね、実際には可愛くないおっさんの方が世間的には大勢ですけども、若造にはアタマに来ることの方が多いんですもの(笑)
青いのは興味ないんすよ、わたし。
「わたしに気安くなつくな、お下がり!」って言いたくなるの~(笑)

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