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■MOVIE■『ザ・バンク/堕ちた巨像』 ★★★★☆
Tue.14.04.2009 Posted in Movie

international-poster-owen.jpg


世界中から莫大な資金を集めるIBBC銀行。

この国際メガバンクには、マネー・ロンダリングに関わる違法行為の疑惑があった。


内部告発をしようとした銀行幹部との接触のためにベルリンを訪れたインターポール捜査官のサリンジャー(クライヴ・オーウェン)は、検事局員を目の前で殺され、また告発者も事故死に見せかけて殺されてしまう。

共同で操作に乗り出したのサリンジャーとニューヨーク検事局のホイットマン検事補(ナオミ・ワッツ)は、証言を得るためミラノを訪れる。
そこで二人は、軍事メーカーの社長から、IBBCが武器取引に関与していることを聞きだすが…。


監督は『ラン・ローラ・ラン』『パフューム』のトム・ティクバ。

原題は『The International』。




ヒッジョーに地味な佳作です。


なにせヒロインに、ザ・薄味女優のナオミ・ワッツ。
主演は、滅茶苦茶恰好良いんだけど、何故かいつもジミ~な(でも恰好良いんだけど)クライヴ・オーウェン。

いや、わたしは好きなんですけどね。この二人。
クライヴ・オーウェンなんか、ほんと好き。

何が好きって、この人の汚れっぷりとヨレヨレ具合がたまらん。

いつぞやの『フィクサー』なんか、絶対にね。
ジョージ・クルーニーなんかより、この兄さんがやった方が、どんなにか、リアルで良かっただろうと思う。


と、うっかり話が逸れました。


その他の脇に控えるは、ブライアン・F・オバーンアーミン・ミューラー=スタール

地味っすね。


ほかにも各種良い役者を揃えておりますが、とにかく超・地味な面々。


地味ってか渋い。
渋すぎ。

これ、アメリカではアカンかったでしょうなァ。
日本でもダメかもしらん。


すんごく面白いクライム・サスペンスなんですけどもねぇ。

わたしが広報だったとしても、アタマ抱えるかも、このメンツ。
このストーリー。


ナオミ・ワッツとアーミン・ミューラー=スタールが、割に同じようなポジションで共演している近作に『イースタン・プロミス』がございましたけども。

ストーリー的にも似てなくもない(設定は全然違うよ)んですが。

こちらはあちらの100倍は地味ですよ。


面白さは同じようなものなんですけどね。
どちらも小規模の、真面目なクライム・サスペンスの傑作。

しかしね。

クライヴ・オーウェンには、ヴィゴ・モーテンセンのような。
切れ味の鋭いゾーリンゲン・ナイフの如き色気というものがありませんし。

いや、この野暮ったさが良いんですけどね、この人の場合。
まぁそれはともかくとして。

ついでに『イースタン・プロミス』のようなサービス・シーンもございませんし。

あちらには横溢していたケレン味が。

本作には一切ありませんから!


・・・ああいや、一切ってことはないな。
グッゲンハイムの銃撃戦があるから。


てなわけで、本作のハイライトは何と言ってもこちら。


theinternational08.jpg


NYはグッゲンハイム・ミュージアムの5F。

ビデオ・コンテンポラリー・アート・フロアに端を発するドンパチ

です。


笑っちゃうくらいド派手な銃撃戦が、グッゲンハイムの中で展開するの。


もうね。

美術館中、蜂の巣です。
メタクソにやられまくります。

痛快です、痛快。


あのグルグル階段中にヒットマンがいるんですよ?
雨後の筍みたいにいくらでも出てくるの。


もちろん、揉みあいの挙句に、悪者は階段から吹き抜けをまっさかさま。
当然です。

お約束だもの。

最後は、ガラス天井が落ちてくるのよ?
マシンガン連射で撃ち落されるの。

でもって、下敷きになるの、悪者が。

ぺっしゃんこになるのね。

って、アンタ。


こりゃなにか?

漫画ですか?


そんなわけで、大笑いです。


そもそも笑うってのが、義足のスゴ腕ヒットマンであるところのブライアン・F・オバーンが、次の標的の情報を得るために、IBBCの悪のコンサルタントことアーミン・ミューラー=スタールに会うために指定する場所はね。


いつも美術館なんです。


悪巧みの舞台が、常に美術館。

笑えます。


何を笑うって、わたしはアートや美術や諸般のカルチャーをこよなく愛し、また生業にもしている人間ですけども。
同時にアートや美術や諸般のカルチャーと、その周辺の人々が纏う薄っぺらいスノピズムを、どこかで馬鹿にしているようなところもあるからですね、ハイ。

なんかこう、言葉にするのはちょっと難しいんですが。

そんなわたしの、非常に個人的かつアンビバレンツなツボを突いてきたのね。
この設定は。

しかもグッゲンハイム。
MoMAでもホイットニーでもMETでもなく、グッゲンハイム。

ライトが設計したその特異な外観以外は、言っちゃあなんだか目ぼしい所蔵品も少なく。
企画展はともかく、常設展はイマイチな。


はっきり言って、中途半端な。


ザ・スノビッシュ・ミュージアムの最たるグッゲンハイム。


これ、イヤミってか。

イジワルだろう、どう考えても!
(大喜び)


ああ楽しい。


もっとやれ!


やっちまえ!



外観や周辺のシーンは無論、ロケですが。
中身はすべて、精巧なセットだそうで。

そりゃそうだろうと思いますが、グッゲンハイムを訪れたことのある方だったら、その精巧さにも舌を巻くってか、心底驚くと思います。
本当に細部まで、実によくできていますから。


あとね、面白かったのは。

インターポールが活躍するので。

ベルリンから始まって、フランス、イタリア、NY、イスタンブールと。
主人公は、各地で現地捜査官と接触をするわけなんですけども。

それぞれに配置された役者や風物の数々で、お国柄をきっちり描写しているのが非常に面白かったです。

こういうリアリズムの追求の仕方って、わたしは大好き。
職人仕事だよねぇ。

もうね。

わたしなんか、JFKで出迎えた捜査官(に扮した役者)の面構えを見た瞬間「I'm Home!」って気分になりましたよ。

その後、マンハッタン・ブリッジやらミッドタウン・イーストらへんやらアッパー・ウェストサイドの見慣れた風景が、クライヴ・オーウェン目線で展開していくにあたっては、もうね。

なんていうか、街の匂いが鼻先に漂ってくるってか。
そんなかんじ。


いちいちリアルすぎて、妙な気分になりました。
ついでに、ちょっと泣いちゃったよ。

いや、なんかこうね。

「わたしの街!」みたいな郷愁でつい、胸が一杯になってね・・・。



映画の内容についてはあまり触れてませんけども。
まぁサスペンスだし、観たほうが早いですから。

観てください。


面白かったですし、役者も良いので。
オススメです。



地味ですが、スクリーンで観たほうが絶対に良い映画です。
ワイド感がないと、多分余計に地味な印象になると思うしね。


実は、美術やカメラに非常に凝った作品なので。
そのあたりはフル・スクリーンで観ておかないと、もったいないです。





いやだから特に。



完膚なきまでにズタボロにされるグッゲンハイム を。
(以下永遠に続く)


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