スポンサーサイト
--.--.--.-- Posted in スポンサー広告
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
歌舞伎座さよなら公演 二月大歌舞伎
Sat.21.02.2009 Posted in 歌舞伎・落語

新春から始まった、歌舞伎座さよなら公演。
2月の夜の部に行って参りました。

今月の出し物は『倭仮名在原系図 蘭平物狂』、『勧進帳』、『三人吉三巴白浪』の3本でございます。



090221.jpg

何せ、「さよなら公演」ですから。

松竹さんも、気合の入ったスター・キャストを組んできています。

今月は、三津五郎の蘭平、吉右衛門の弁慶、玉三郎のお嬢吉三ですよ。
何、この綺羅星のようなキャスティング。

チケットの方も、連日大入り満員。
売切だそうです。

確かに、1、2階は空席はほぼ皆無だったような。

多分、常からの歌舞伎ファンの方以外にもね。

先月から、「一度は歌舞伎座で芝居を!」というお客様が沢山入っていらっしゃるんだろうと思います。
やはり、客層がいつもと若干違いました。

てのは、歌舞伎の観客ってのは、大体ね。
年配のご婦人方が多いんです。
近年になって若いファン層が増えてきたとはいっても、わたくしなぞは、まだまだ、ごく少数派。

まぁ、でも、時間帯的にもね。
勤め人には、フル鑑賞は厳しいですし、それは仕方がないところもあるんですけども。

この日は平日だったにも関わらず、男性客の姿が結構目立ちました。
奥様に引っ張られてやってきた、みたいな風情のお父さんも、中にはいらっしゃいましたけどね。

しかし、どんな口実であってもそれは全然良いし、きっかけなんてのは、何でもよろしいのです。
歌舞伎は、もっと男性客が増えた方がいいです。

わたしは、客席のバランスはやっぱり、男女半々くらいが良いと思うの。
「女・子ども」の娯楽になると、どうしてもね。

芸の質が劣化します。

これは、歌舞伎に限らず。
ミュージカルで踊りでも映画でも音楽でも、大衆芸能は何でもそうだと思います。

090221-3.jpg



で、公演の方ですが。

今回の見物は、何と言っても、吉右衛門・菊五郎・梅玉の『勧進帳』に尽きる、というかんじでした。
吉右衛門がとにかく、すんばらしかった!

柄が大きくて、芸風の大きい役者さんなので、弁慶はそもそも、嵌り役だと思うんですが。
以前観たときは、別にね。

それほど心をうたれるということはなかったんですよ。

それが、今回はもう、凄かったです。


わたくし、弁慶は色々な役者で、これまでにかなりの回数を観ています。
多分20本くらいは観ていると思う。
いや、もっと観ているかも。

でね。

今回の吉右衛門の弁慶は、今まで観た中では一番、「漢」な弁慶でした。

格好よかった!!

わたしの贔屓からするとベスト・キャストであったといえる、去年の仁左衛門・勘三郎・玉三郎の『勧進帳』の評価を、軽く上回りましたので。
あのときは、これを超える勧進帳には、今後はそうそうお目にかかれないだろうと予想していたんですけどね。

そんな予想は、軽く裏切られましたよ。
良い意味で。

吉右衛門が、それだけ素晴らしかったということです、ハイ。


特によかったのは、四天王の詰め寄りのシーン。

正体が見破られそうになった義経を庇うために、忠臣の4人が富樫方へ詰め寄るのをね。
弁慶が体を張って、とめるんですけどね。

弁慶の辛抱と忠義と誠実と男気が匂い立つようで、もうね。
ここ、最高でした。

観ていて胸が熱くなった。

山伏問答も手に汗握る迫力ですし。
「打ち殺し見せ申さん」の殺気も、富樫呼び止めの大芝居っぷりも、胸がすくようなスケール。

本当に素晴らしい。
見事でした。

ええもんを見せていただきました。

最後の飛び六法も、当代随一なんじゃないでしょうか。
とにかく、柄が大きくて。

何より、懐が深~い弁慶です。

勧進帳がこんなに面白かったのって、久しぶり・・・てか、初めてかも。

いやぁ、いい役者だなァ。
前から好きでしたけども、改めて惚れ直しましたよ。

大らかで、太っ腹な男っぷりに惚れ惚れ。
こんな芸の大きな、立派な役者さんって、日本には少ないと思う。

引っ込みに、幕外で見得を切るじゃないですか。
そのとき、2倍にも3倍にも大きく見えるんです、弁慶が。

そのまま飛び六法に移って花道を走り抜けた瞬間に、薫風が香り立つように思った。


これ、わたしにとっての良い「役者」の共通の特徴です。
本物の役者ってのは皆、舞台で薫風をまとい、目には見えない雲母のような金粉を降らせることができる人なの。


今回の吉右衛門さんは、そうでした。


こういう舞台に出会えるのは、本当に幸せなことです。



『蘭平物狂』は、わたしは今回初鑑賞。
大した予備知識もなく観ましたが、これ、えらいわかりにくい筋でした。

これ、普通の人はガイドなしではついていけないのでは?

前半と後半に、ほぼ脈絡がないんですよ。
てか、説明が思いっきり省かれているの。

見せ場が後半の大立ち回りであるとはいえ、これはちょっとどうか。

三津五郎さんは、踊りや所作の美しさはさすがでしたが。
何せ、身長がなァ(泣)

"梯子の蘭平"のシーンとか、もうちょっと上背があると、さぞかし映えるだろうと思うんですが。
残念です。

あと、前半が長くて眠くなります。
(寝ませんが)


贔屓(歌舞伎役者では一番好き)の玉三郎のお嬢吉三は、うーん。

微妙。

娘の時は、いつも通りいいんですが。
彼一流の、素敵なコメディエンヌっぷりが炸裂で。

が。

男になってからの台詞がどうも。
べらんめェになっていません(涙)

決して口跡が悪いわけではないのに、どうしてだろう?と思いますが。
要するに、これは、役が柄に合っていないってことだと思います。

こればっかりは、仕方がない。


まぁ、長い狂言の、ほんのさわりの部分だけの上演でしたので。
これだけでは何とも言えませんけども。


しかし、これは、ファンとしてはね。
少々残念也。


うーん・・・。


ま、ね。

彼が出ていさえすれば、わたしは、その所作を追っているだけで幸せなので。
何を演じようが、基本的には観にいくわけですけどもね。


090221-2.jpg


今後も、3月は忠臣蔵。
4月も吉田屋ほか、当代の人気役者を揃えた人気狂言がかかりますので。


歌舞伎ファンの方もそうでない方も。

何方様もこの機会を、どうぞお見逃しなきように。


« Camellia | Home | Crane »

comments

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

trackback


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。